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IVY Note No.21

クルーネックセーター

初秋のアイビーアイテムをひとつあげろといわれれば、真っ先に頭に浮かぶのが「クルーネックセーター」だろう。丸首で無地のなんの変哲もないセーターなのだが、これがとてもアイビー臭いのだ。

 

アイビー的ニットアイテムは、そのルーツである英国風のクラシカルなモノがベースである。そのなかでももっともメジャーなものは、英国産のシェットランド羊毛という、独特の毛足とシャリ感をもった素材である。

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シェットランドは、クルーネック以外にも、Vネックやカーディガン、タートルネックなどの形でもアイテムになっていて、アイビー的ニットには欠かせない素材である。

 

羊毛のもととなるシェットランド・シープは、スコットランドの北方に位置するシェットランド諸島に生息している。厳しい冬の寒さのなか、過酷な自然環境で育つため、その毛質は弾力性、耐久性に優れているのが特徴である。

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シェットランド羊毛は、英国産羊毛のなかでも柔らかく光沢感があり、また羊の体格が小さいため産毛量が少なく、貴重な素材とされている。

 

クルーネックのディテールであるが、その名前の由来にもなっている丸首の部分の織り方が、角丸やシングルと呼ばれる一重のペラペラの衿でなければならず、ほかにも着たときの衿のカットが低めで、中に着ているボタンダウンにネクタイを締めたときに、その結び目がのぞく程度がいい、などとコダワルマニアもいる。

 

テッパンのコーデとしては、中にボタンダウンシャツを着こみ、ボトムスは、生成りのコッパン、そしてブラウンのローファーで決まりである。これで髪型がクルーカットや短髪であったりすれば、遠くからシルエットを見ただけでもアイビーだとわかるのである。

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このクルーネックセーターは、アイビーのマストアイテムと呼ばれるだけあり、これを基軸にさまざまなコーデのバリュエーションが広がっていく。

 

初秋であれば、クルーネックの上うえになにも羽織らないとしても、ボトムスとシューズでかなりの変化をつけることができる。

 

ボトムスは、カジュアルからビジネスカジュアルまでほぼオールマイティになんにでも合わせることが可能だ。ホワイトジーンズ、チノパン、デニムはあたり前、タータンチェックやブラックウオッチなどのチェック柄のウールパンツなども、イマドキほとんど見かけないくらいにアイビー的である。

 

もう少しかしこまったシチュエーションでも、ビジネス系のウールパンツは、ほぼカバーする。チャコールグレーの無地のウールパンツはもちろん、グレンチェック、千鳥格子、ホームスパンなど、クラシカルすぎない限りほぼOKだ。

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足元もパンツにあわせて季節感にあわせたコーデを心がけたい。カジュアルならローファー以外に、各種スニーカーやデザートブール、ワラビー、ヘビーデューティーでいくなら、ハンティングシューズやワークブーツも入ってくる。

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ウールパンツには、革靴でも少しカジュアル感が漂うくらいがマッチングがいいかもしれない。基本的にタッセルなどのスリッポンの方がバランスがとれるが、ひも靴であれば、素材でカジュアル感を出し、ダーティーバックスやバックスキン素材のものをあわせると季節感がイイ感じでマッチする。

 

クルーネックセーターという万能選手をまだ手にしていないという読者は、今シーズン一着手に入れてトライしてみてはいかがだろうか。