I型スーツ
今週、社外監査役をつとめさせていただいている会社の株主総会があった。株主も来る可能性があるというので、これはスーツを着ていかねば、と思い、クローゼットから夏物のI型スーツを引っ張り出した。
夏物のトロピカルウール素材の上着は、しっかりとしていてさすが、いいディテールをしている。しかし問題はパンツである。
このスーツはおそらく2002~2005年の宮城の工場に通っていたときにすでに着ていた記憶があるので、20年弱は着ている。
パンツのウエストは、煙草をやめて急に体質が変わった40代半ばに、入らなくなってサイズを目一杯出している。それでもようやくホックがかかる状態である。
さらにパンツの丈が長めにセットされており、いわゆる90年代のゆったりとしたパンツの丈なのだ。
ウエストだけなら、ネクタイもしめるし、ベルトもするのでなんとかごまかされるとして、パンツの丈だけはどうにもならない。すぐにあきらめて、ネイビーブレザーで行くことにした。
ブレザーも定番コーデであれば、十分にビジネスに耐えうるものではあるのだが、やはり株主総会となると、セレモニー的な要素もあり、できればスーツでと思ったのだ。
結局、ホワイトのBDシャツにピンク地に水色のレジメンタルタイ、昨年新調したトロピカルウールのグレーのスラックス(これの丈はちゃんと短めのハーフクッションにした)、そしてコバの張った黒のウイングチップを合わせ、かっちりとしたムードを出した。
ちなみに今年ネクタイをしめたのは同じ会社の入社式のとき以来2回目である。スーツなどはいつも着ていると、いろいろな不具合がわかって新調のタイミングもわかるが、礼服なみの頻度となると、どうしても今回のような事態になってしまう。
今回の経験を教訓に早めに来年の夏に向けてI型スーツを新調しようと心に決めた一週間であった。