ネルシャツ
そういえばこのアイテムについて、いままで語ってこなかったように思う。コーデの話しではよく登場するのだが、アイビーのメインアイテムとしては、そんなに存在感はないのかもしれない。
「ネルシャツ」とはフランネル生地でつくられたシャツのことを略したもの。
フランネル(小絨[1]、細絨[2]、英: flannel)は、柔らかく軽い毛織物のこと。略してネルともいう。衣類、シーツと寝巻きに一般的に用いられる。経糸(たていと)と緯糸(よこいと)を交互に織る平織りや2-3本おきに交互に織られる綾織りがある。無地だけでなく、様々な模様が施される[3]。フランネルは当初カーディングが施されたウールまたはウーステッド糸から作られたが、現在ではウールと綿、ウールと合成繊維から作られることもある。イギリスのフランネルは平織りで毛羽が軽く、一方ドイツでは綾織りで毛羽が多い。柔軟で弾力性・保温性に優れスーツ、シャツなどに用いられる[4]。
アイビーアイテムとしては、おもにヘビーデューティーアイビーのカテゴリーに分類され、それらアイテムとのコーデに相性がいい。
一方で米国におけるカジュアルアイテムとしては、かなりメジャーなのだが、保温性に優れていてブルーカラーの労働者などのイメージが強く、アイビーのアイテムとしては、当初は入っていなかったと考えられる。
一方で、50年代的なコーデを組み立てるときには、外すことができないアイテムである。スタジャンやブルーデニム、レタードカーディガンなどとの相性は抜群で、アイビーというよりは、50年代米国の若者コーデには必ず欲しいアイテムでもある。
とくに春先など、肌寒い季節にアウターを脱ぎ捨て、レタードカーディガンのみで外出するようなときなど、なかにネルシャツを着込むだけでかなり力強い味方になってくれるのだ。
柄や素材、ディテールもバリエーションが豊富なので、吟味してお気に入りの一枚を手に入れたい。