Cafe HOUKOKU-DOH

~ホッとひと息的な読み物でブレイクするサイト~

IVYおじさんの創業日誌

企業型DC

2年半前ほどから企業型DCの導入コンサルをサービスラインナップのひとつとして加えている。クライアント企業の1社から導入したいとのお話をいただき、いろいろと調べた結果、販売パートナーを募集している企業を見つけたのがきっかけであった。

 

この企業型DCだが、制度を導入して終わり、という訳ではなく、導入後も企業側にはさまざまな事務手続きが発生する。

 

社員の入退社に伴う制度への加入脱退はもちろんであるが、そのほかにも年1回の掛け金変更や育休時の一時休止などがある。さらに加入者に対する継続投資教育が義務付けられている。

 

この投資教育については、パートナー企業の方で年に2回、専門家を招いて旬な話題を取り上げたWebセミナー&オンデマンドでの動画配信を行っている。クライアントにしてみれば、結構な負担となる投資教育を無料で実施できるので、これはありがたいサービスである。

 

さらにクライアント企業によっては、加入率向上に向けた未加入社員向けの説明会を開きたい、というリクエストをいただくケースもある。今年も2社ほどからお話をいただき、資料を準備して説明会を開催させていただいた。

 

資料を準備しながらあらためて実感したのは、店主以降の世代はいま、経験したことのない経済の動きの中にいるということであった。

 

物価が上がり、金利のある世界となった。そしてベースアップを含む大幅な賃上げである。今春闘ではなんと、パート社員の1人当たり賃上げ率が6.53%となり、過去最高となった。

 

物価については、全国消費者物価指数が2020年を100として111.2となり、前年同月比でも4.0%の上昇となった。読者のみなさんも日常生活のなかで実感しているところであろう。

 

 

為替安、米国に端を発する関税合戦、中東やウクライナなどでの戦争と世界情勢が不安定化する中で、モノの値段が上がることを抑制するネタを見つけることはむずかしい。

 

このような状況になってくると、資産を現金で持っていることが最大のリスクになってくるのである。

 

物価が上がり、それに応じて賃金も上がってくれれば、「いま」の生活に困ることはない。(そんなに上がってくれてはいないが)

 

しかし現金の価値については、相対的に目減りしていく。この中学の公民で勉強する程度の事実を理解していない人が結構いることに驚くのである。それも仕事ができるといわれる人々の中にも見かけるのでびっくりする。

 

われわれ日本人は、どうも「投資」という単語に独特のうさん臭さや危うい感じを持っているのではないか。話を聞いてみると現物株の短期売買などをイメージしている人が多いのだ。

 

あれは専門家に言わせると「投資」ではないという。余裕資金でゲームとして楽しむには否定はしないが、投資というとニュアンスが違ってくる。

 

そこらへんをいかに理解してもらい、投資の王道である「長期、分散、積立」に向いている投資信託に目を向けていただくか。DCであればさらに老後資金としての税優遇もついてくる。

 

資料を作りながら、そんな想いをより強くしたのであった。