ワードローブチェックリスト
今週は春物のなかでもコットン素材のものを見ていきたい。
バラクーダG9ジャケット
アイビーにおける薄手のブルゾンといえばやはりこれである。つぎに取り上げるスコティッシュドリズラーとくらべ、襟、袖口、腰の部分にリブがついており、風の侵入を防ぐ機能が特徴的である。
また、身ごろのファスナーを開けると内側にあざやかなタータンチェック柄が目に飛び込んでくる。渋めの色のブルゾンであればあるほど、このコントラストは効いてくる。
このG9ジャケット、メンズ用ブルゾンとしては、超定番といっても過言ではなく、ロングセラー商品である。店主が中学時代にアイビーに目覚めたときからマストアイテムになっている。
一方で、コーデが結構上級者向けなのだ。もともとが英国製なので、アイビーというよりはブリティッシュトラッド的なコーデがしっくりくるのも事実である。ただし、この渋めコーデがサマになるのは、身にまとう人そのものがにじみ出てしまうので、ハードルはとても高い。
ようするにフツーなのである。フツーの洋服をしっくりと着こなすには、高倉健さんのような感じといえばイメージできるかもしれないが、あの雰囲気を出すのがポイントで、それがないとただの地味なオジサンになってしまう。難易度の高いブルゾンなのだ。
ブリティッシュトラッドコーデの一例をあげてみる。ベージュのG9にボトムスは、赤のタータンチェックのウールのパンツ。インナーはホワイトのB.Dシャツにシェットランドクルーネックセーター。クルーネックの色は差し色になるので、淡いピンクなどで遊んでみる。足元は茶色のローファーで決まりである。
アイビーコーデ
同じベージュのG9をアイビー的にコーデするならこうなる。細めのホワイトジーンズにベージュのデザートブーツ。インナーは差し色で水色かピンクのポロシャツを着こんでみる。これだけで、同じアイテムの印象はガラリと変わるはずだ。
ボトムスにウールのパンツを合わせるか、コットン素材をもってくるかで印象が180度変わってくる。コットン素材のコーデの方がかなり若々しい印象になり、目立ち度があがりオシャレ度もアップするので、ブリティッシュよりおススメである。
ほかにコットン素材のボトムスをあげると、コットンパンツ、チノパンツ、ブルーのデニム、リーのエクスターナーなどがあげられる。ブルーデニム以外は、カラーバリエーションがあるので、色違いのボトムスをそろえて組み合わせを楽しんでみるのもいい。
もしまだG9がワーロープにないのであれば、このロングセラーの渋いブルゾンを、この春手に入れてみてはいかがだろうか。