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IVYおじさんの創業日誌

カレンダー

今年も卓上カレンダーを発注する時期がやってきた。馴染みの印刷会社からダイレクトメールが届くと、夏の暑さがまだ残る中でも、年の瀬が近づいているのを感じる。製造業や印刷業では、年末の繁忙期を避けて仕事を平準化したい。だからこの9月に注文を促すのだ。

 

9月18日までに注文すれば、早期割引で30%オフ。さらに、昨年も注文した顧客向けのクーポンで2千円引きになるという。これは使わない手はない。クライアントや知人にカレンダーを配り始めて、来年で5年目になる。

 

仕事のデジタル化は、もはや止められない世の中の流れだ。かつて「ペーパーレス」といえば、紙の無駄をなくすエコな活動という側面が強かった。しかし今や、その意味合いは大きく変わった。AIが浸透し、グループウェア上でチームが共同作業を進めるのが当たり前の時代。

 

 

仕事のインプットからアウトプット、そしてコミュニケーションに至るまで、すべてが電子データで完結する。チャットやウェブ会議は、時間や場所という物理的な制約さえも取り払ってしまった。これは、効率を最大化するための必然なのだ。

 

一方で、こうした「形のない」コミュニケーションが主流になればなるほど、このような「形あるモノ」の価値は、特別な意味を帯びてくるように思う。

 

コロナ禍を経て、対面での打ち合わせは激減した。年末にあいさつ回りをしながらカレンダーを配るという習慣も、今では古い体質の企業くらいでしか見られない光景かもしれない。

 

だからこそ、店主が配るカレンダーを「毎年これが届くのを楽しみにしています」と喜んでくれる人がいる。

 

カレンダーなんて、スマートフォンのアプリを開けばすぐに見られる。何年前、何年先の日付さえ一瞬で表示できる。それでも、デスクの片隅にあり、画面を切り替えることなく瞬時に日付を確認できるアナログなカレンダーの利便性は、世代を問わず多くの人に求められているようだ。

 

実は、今年の正月に送った年賀状を最後に、「年賀状じまい」を宣言した。夫婦で毎年200通ほど送っていたが、郵便料金の値上がりもさることながら、どこか惰性でやり取りを続けていた関係があったのも事実だ。人間関係を見直す上で、ちょうど良いタイミングだと感じた。

 

そこで、このカレンダーに新しい役割を持たせることにした。これまではビジネスでお付き合いのある方々へのお礼が中心だったが、これからは年賀状を送っていた人の中でも、特につながりを大切にしたい友人たちにも送ろうと考えている。

 

年賀状のように一括で印刷し、一言だけ書き添えて送るのとは少し違う。手間はかかるかもしれないが、その分、より付加価値の高いあいさつになるのではないか。デジタルでのつながりが当たり前になった今だからこそ、年に一度、物理的な「モノ」を介して相手を想う時間は、コミュニケーションの手段として、より豊かで意味のあるものになるはずだ。

 

毎年、カレンダー注文の案内が届くたびに、今年もあと4ヶ月弱なのだと気づかされる。来年に向けた準備をしながら、人とのつながりの形について、あらためて考える季節がやってきたのであった。