労務相談
先日クライアント企業からスポットで相談があった。内容をうかがうと、社員がメンタル不調で遅刻や欠勤が多くなってきているという。
メンタル不調の原因は金銭問題で、返済を滞納しクレジットカードも使えず、家賃も払えない状態だという。
相談をいただいた担当者さんは、はじめての経験でどのように対応すればいいかわからず、困りきっていた。
店主も会社員時代には、さまざまな社員の困りごとを聞いてきたが、金銭問題はそのなかでもかなりの割合を占める。
ただ多くのケースは、滞納し続けた末に財産や給与を差し押さえられ、裁判所から「給料差し押さえ命令書」が届いてはじめて発覚するケースがほとんどで、今回のように滞納前に会社に相談がくるのはめずらしいし、ある意味健全でもある。
店主のカミさんは、子育て期の専業主婦時代に「消費生活アドバイザー」の資格を取得し、息子が小学校に入ると役所の嘱託契約で消費者相談にたずさわる仕事をはじめた。いまも霞が関に通っているので、かれこれ20年ちかくのキャリアである。
相談内容を聞いた瞬間、これはカミさんの出番だと思い、さっそく相談してみると、すぐに対応を説明してくれた。聞きとった内容を店主が書き起こすより正確だと考え、その内容をメールでくれるよう頼むと、1時間ほどでWord3枚ほどにまとめてくれた。
くわしくは割愛するが、債務整理には以下の4つの方法があるという。
- 任意整理
- 特定調停
- 民事再生
- 自己破産
これらの手続きを相談する窓口はさまざまだが、基本的に無料で相談を受け付けてくれる場所を3か所ほどあげてくれた。
さっそくこの文書をそのままクライアントに送ると、出口が見えたためか、担当者さんの表情も明るくなり、さっそくこの内容を社員に説明してみるということであった。
すると昨日、その担当者さんから連絡がきて、借金の整理もうまく行きそうで、なによりストレッサーが解消したので、毎日会社に出社するようになったのだという。
あまりにもうれしい知らせなので、いただいたメールを読者のみなさんにもシェアしたいと思う。
先日相談いたしました債務整理の必要がある従業員ですが、いただいた情報で任意整理を進めることができたようです。ストレッサーになっていたお金の問題に明るい兆しが見えてきたことが影響してか出社もできるようになっています。
赤坂さん、および赤坂さんの奥様のおかげです。本当にありがとうございました!赤坂さんと労務アドバイザリ契約していて本当によかったです。さもなくば今頃どうなっていたことか…。
ありがとうございました!引き続きどうぞよろしくお願いいたします。
これこそ店主が信条にしている『顧客の課題解決のお手伝いをさせていただく』そのものである。コンサルタントという形や成果が見えにくいビジネスをやっていると、たまに自分は役に立っているのだろうか?と思ってしまうことがあるのだが、こうしてお礼をいただくと、自分がやっていたことが間違っていなかったと思え、また自信が出てくるのであった。